以前の記事で、2020 東京オリンピックの大会ボランティアは集まらない可能性が高いという記事を書きました。
恥ずかしいことに、僕の予測が完全に外れてしまったことはどういう要素があったのか反省しなければなりませんが、オリンピック自体がそれだけ注目されていたのも事実です。
予想は良い意味で裏切られ、応募期限の2018年12月21日よりもかなり早く目標人数の8万人を突破したわけですが、なぜ、夏場の重労働かつボランティアでもこれだけの人を即集めることができたのか検証していきたいと思います。
イベント運営をしている人にとって、集客は頭を悩ませる問題のひとつだと思いますので、そういう方の参考になればと思います。
半世紀に一度、人生に一度しか立ち会えないオリンピックの価値の高さ
僕が見落としていた一番大きい要素が、オリンピックというイベントの希少性です。
東京で前にオリンピックが行われたのは1964年です。
2020年の東京オリンピックまで56年も空いているわけで、多くの人にとっては一生に一度しか日本でのオリンピックに立ち会えないわけです。
(長野などの冬のオリンピックを除く)
海外に移住してその国でオリンピック観戦するというやり方もありますが、日本で働いている多くの人にとっては職業や住む場所をガラリと変えてしまうのは現実的ではありません。
日本で行われているこの一度あるかないかのタイミングで、選手としては参加できないけど何かしらこのイベント成功に関わりたいという気持ちを推し量っていませんでした。
募集から2ヶ月あまりで8万人超え、募集締め切りの12月21日までには10万人を超える可能性もあるわけです。
10万人というと、大阪の泉佐野市を全員集める規模と考えたら、かなりの人数なのがわかりますよね。
最近の夏場の猛暑や重労働も大変ですが、だからこそ、成功に向かってのやりがいを感じてしまうところもあるのかもしれません。
外国国籍のボランティアが44%、ほぼ半数
これも予想外でしたが、日本で行うオリンピックなので日本人で生まれ育った日本国籍の人がメインだろうと思っていました。
蓋を開けてみると44%、もう半分は外国籍の方です。
大会運営のためのスタッフなので、日本語での意思疎通がどこまでできるのかという問題は出てくると思いますが、そこは適所適材、多くの海外からやってくる競技者やそれに関わる方々、観客など外国籍で他言語が話せるからこそありがたい場所もあるはずです。
お金が発生する労働じゃなくて、ボランティアと聞くと無償で働かせるイメージを僕なんかはいだいてしまうのですが、無償だからこそ、のびのびと自分のやりたいようにできる側面もあるのでしょう。
女性の参加者の多さ
炎天下の中、大会運営のサポートとなると体育会系の学生とかがやるんだろうなと思っていたのですが、女性比率が6割もあるとのことでした。
全ての女性がそうでないのは承知していますが、日本の真夏で倒れてしまう人も多く出てくるのではないか?と不安になってしまいます。
女性が6割だからというわけでなく、命に関わることがないような配慮をオリンピックを運営する方々は必ずしなければなりません。
体力が男性に比べて低い方が多い女性の割合が高くなれば、倒れたり、事故が起きる可能性も高くなるかと思います。
ボランティアはちゃんと機能するのか?
8万人のボランティアのおおよそ半数が外国籍の方、はたして運営側が指示をして円滑な運営ができるマネージメント能力が問われます。
8万人もの大人数だと言語や文化、常識を共有する日本人でも理解して効率的な組織運営は難しいです。
それを言語や文化が異なる外国製の方が半数もいる中でのマネージメントはさらに難易度が高いはず。
ただ人数を集めただけで機能しない組織は烏合の衆といえるでしょうし、はたして本番にボランティアとして参加される方をどのように配置し、大会運営をするのかが最も不安な要素に思えました。
とはいえ、オリンピック成功してほしい
最後は不安要素を多く述べました。
炎天下で倒れる人が多くなるんじゃないか、8万人で過半数は外国人で効率的な運営は難しいんじゃないかと。
ただ、諸外国でのオリンピックでもボランティアの方々が活躍して、オリンピック運営が行われたことにより成功することができています。
イギリスでのオリンピックでもボランティアの方が大きな力となったのも事実です。
英語という世界で最も言語を使っている人数が多いアドバンテージはあったとしても、どのようにボランティアの方々と協力したのかを過去のオリンピックで培ったノウハウを活かして、2020東京オリンピックを成功に導いてほしいです。
また、僕も真剣にオリンピックボランティアに参加するか検討しています。
休み、はたして取れるのか?と不安もありますが、取れそうなら一生に一度の機会、参加してみたい気持ちが湧いてきました。
半数も外国籍の方がいれば、大会を通じて普段出会えない方と仲良くなったり、オリンピック運営のノウハウも知れるし、メリット多いと感じ始めています。
最後までご覧いただきまして、ありがとうございました。