Twitterのトレンドにも入っていてちょっとした話題になっている家余り1000万戸問題です。ここ数年、不動産投資が流行っています。
そんな中で日本国内に空き家が1000万戸もある数字を見ると不安になるでしょう。果たして、1000万戸空き家は不動産投資をしていている大家にとって脅威になるのでしょうか。
この記事を読んでほしい人
- 不動産投資にこれから参入しようと考えている
- 不動産を持っているけど、これからの客付に不安を感じている
- 空き家を持っていてこれからどう活用するか悩んでいる
不動産オーナーにとって、日本の空き家1000万戸は問題ないです。
なぜなら、1000万戸が活用できる物件ではないからです。
文化的な生活ができるような住宅だったり、すぐに借り手が出るような条件のいい物件はほとんどない可能性が高いからです。
なぜ、空き家1000万戸は問題ないか紹介していきます。
建屋を潰せず空き家になっている
家族、親戚が自分とは遠い住居に住んでいて亡くなった場合、売りに出して売れればいいですが条件が悪く売れない場合、どうしますか?
仮に築70年として建屋がボロボロなので更地にして土地にしておくと考えるかもしれません。そう簡単に壊せません。
なぜなら、建屋→更地にすると固定資産税が上がるからです。
そのため、もう住まない、住めない物件がそのまま放置されるのです。
ただでさえボロい物件なのに放置された物件に人が住めますか?
こうして誰も住めない空き家が田舎ほど多くなるのです。
バブル期に建てられた空きリゾートマンション問題
数万円、数十万円で売りに出ているリゾートマンションが売れません。買ったら最後、次の買い手を見つけるまで固定資産税、修繕管理費を払い続けなければならないからです。上の記事通り、負動産と言われてもしょうがないのです。
そんなリゾートマンションが売りに出続けているのを見ると入居者はいないのでしょう。
最近は民泊が解禁されたリゾートマンションがあるようで、しっかりと稼働しているというのもきくのでもしかすると今後、リゾートマンションが違った使われ方をするのかもしれませんが、少なくとも今はまだまだ空き家が多いと思われます。
都会で快適な住居は不足している
東京のマンション価格が上昇しているのがご存知かと思いますが関西のマンション価格も高値圏です。
家余っているのになぜ売れるの?と思うかもしれません。
理由は、快適で性能の良い家は不足しているからです。
広いボロ戸建は格安で買えるかもしれませんが、断熱性能が悪いので夏は暑く冬は寒く、バリアフリー対応していないのでご高齢者にとっては住みにくい住居なのです。
加えて利便性が高い場所、都会に30分以内に行けるのであれば生活はグッと楽になるのです。
住宅性能・立地がいいみんなが住みたい家はまだまだ不足しています。
地方の利回りのいい築古物件は要注意
大手メーカーの工場がありましたがリーマンショック後に工場の撤退、それに伴い工場の行員が住んでいたアパートが空室だらけになった場所があります。大分県の杵築や国東では綺麗な風呂トイレ別に1Kが家賃1万円で借りられるぐらい安い物件があります。
住む側にとっては家賃1万円はありがたいのですが、このアパートのオーナーだとしたらたまったもんじゃないですよね。
東京もしくはその近県や政令指定都市クラスでない場所の築古物件を表面利回り20%越えと数字だけ追うと5年で元が取れると飛びつきたくなる気持ちもわからないでもないですが、買ったはいいものの客付が難しい難物件だったりするのです。
場所は変えられない”不動”産なので立地は重要です。利回りにおどらされて空き家を手に入れて貸せず、売れずで固定資産税を払い続ける”負”動産にならないように注意してください。
最後に
まとめ
- 家余り1000万戸は不動産投資家にとって大きな問題ではない
- 住めない貸せない負動産が増え続ける
- 地方の築古高利回り物件には要注意
空き家1000万戸問題、今後はこんなもんじゃないくらい空き家が増えるかもしれませんが、立地や建屋、室内に価値のある物件なら借り手はつきます。
表面の数字だけにとらわれず、きっちり客付できる立地の物件を買う。部屋の修繕をきっちりすれば問題がないのです。
昨今は築古戸建をDIYして高利回りで回すのが流行っていますが、格安と飛びついてハズレをひかされて、貸せない売れない物件を手に入れないように注意しなければなりません。
不動産オーナーにとって物件入手がより難しくなるのかもしれません。